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 「森時間」

2015年6月 副園長 原 信彦

等々力公園のふれあいの森にいる、かわいい昆虫たちが、いつも私たちをまっています。

せみが穴から、もこもこ這い出してきたのを発見した子がいました。ぬけがらは園庭でも見かけますから、さわったら、うごくので手がとまりました。
「この木にのぼって、せみになるんだよ。何年も土の中でまっていて、最後にせみになるんだから、そっとみていてあげようね」うん、そうだね。と、せみにやさしくふれてみたりして、見守る子どもたち。

これ何?手のひらには、小さな穴が無数にあいたカマキリの巣がちょこんと。
「ここから小さな、何百匹ものカマキリが生まれてくるんだよ」。

のんびりながれる森時間は、とても豊かに生命とふれあわせてくれます。 

さて、園庭の梅の実は完熟となり、香りがいいです。この季節の楽しみの一つは、手作りの梅ジュースを飲むこと。完熟梅と三温糖だけで煮込むと、それは黄金色の甘酸っぱい、とても美味しい飲み物になります。梅雨のじめじめした日これを飲むなら、しゃっきり目が覚めます。さっぱりとしたあと味で、気分も最高になれます。

ついこの前、たわわに実っていた甘いやさしい味のビワも、年々味がよくなっているようです。

季節はめぐり、その時を思い出すとき、懐かしいあの味を思い出す。
そんな故郷にいるような日々が過ぎていきます。

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