園章

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 核の廃絶と平和をおもう。
      広島・長崎の原爆投下から64年の夏に

2009年夏号 園長 原 良子

今から64年前の8月6日、アメリカの空爆で広島に原子爆弾が投下された。炸裂した閃光、沸きあがる巨大なきのこ雲。逃げ惑う人々の皮はずり落ち、血の海と化した川には屍が流れ、地獄絵さながらの光景は、あまりにむごたらしく、苦しみと悲しみの懊悩の中で、被爆の体験をして生き延びた多くの人々は、口を閉ざし、沈黙したままだったという。

今春プラハの演説で、オバマ新大統領は〈核の無い世界〉を目指すといい、米国はそのために行動する道徳的責任があると言った。核兵器を使ったことのある唯一の核保有国としてその責任に言及した米大統領は今までに無かった。

今年は、このオバマ発言によってか、また、全国の被爆体験者の方々が、平均年齢75歳をこえて「今語っておかなければ、この悲惨な、原爆の残酷さを語り継いでいかなくてはならない」と、自らの辛い被爆体験を大勢の人が語り始められた。小学校で、中学、高校で。原爆の後遺症で全身が癌におかされ、現在もなお苦しんでいる方のなんと多いことか。

目の前で母子姉妹兄弟が死んでいった記憶は生涯消えない心の痛み。

子供たちのために平和であって欲しい。

核の廃絶は、全世界人類の願いだ。

私も訴え続けたい、「原爆はゆるさない」と。

 


 

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