「どうして こんなにわかるのかしら」
  進級した 素敵な子ども達

2004年4月

四月一日 原保育園の新学期が始まりました。
花々がにぎやかに咲き誇る園庭に、春のぬくもりを伝える子ども達の声が響きます。年長さんは、新しい年中さんを迎えると、さっそく仲良しになって右肩上がりの張り切りで行動開始です。三輪車に載せて走り回る子ども達。「これツマグロオオヨコバイ」だよと飛び跳ねる昆虫を、「花梨の木」からたくさん採ってあげると、私にも見せて、あっと言う間に逃げる虫を追いかけて散って行きました。下ろしたてのお砂場大セットも人気です。

新しいお部屋になれるために、以前から訪問しあっていたのがいよいよ、本番の日を迎えて、私が1番心配したのは、二歳児になって、本館から新館へ行く子ども達でした。新しい園舎は、憧れではあってもなんだかドキドキします。しばらくは行ったり来たりの生活もいいと思っていましたが0歳児さんから年長さんまで、どのクラスも新しい保育士になじんで、新鮮な息吹の中にも 落ち着いた雰囲気で生活が始まった事は幸せでした。

給食も、「おかわり」をして、いつもとかわらない旺盛な食欲に、安心と感心ばかりです。新しく入園したお子さんも直ぐ雰囲気になれて、楽しそうに好きなように遊んでいます。

感動したのはまだ言葉が何も出ない赤ちゃんがよく解っていること。お膝をゆずったり、先輩の一歳児さんが新入園の一歳児さんに、自分の大好きな玩具を持って来て貸してあげたり、お母さんと別れ際に泣く子に「だいじょうぶ」と言わんばかりに顔をのぞきこんで心配てくれるしぐさの可愛さに、おもわず笑い出してしまいます。

時どき自分の抱っこの番を伺いに来る姿も可愛くて「もういいのよ、どうぞ」です。こんな事は誰も教えたわけではありませんが、自分がしてもらったように次々と受継がれて行くのでしょうか。0歳から、就学まで、1貫して行われている「1人1人が大切に育てられる」人間教育の良さが、開園以来の伝統となっている自然のなりたちなのでしょうか。

それにしても、子ども達は、一日で、どうやって進級して大きくなったことを理解し、自分の行動へと転換させているのでしょう。原保育園の全員が、それぞれに自覚して進級し、少し緊張して迎えた新学期初日と五日間は、子ども達の新しい力強い芽吹きを発見した感動で、新鮮な歓びを共々に味わいました。

みなさんも、安心してお仕事にお出かけください。そしてまだ寒暖の激しいこの季節、みんなが健康にお気を付け下さい。

 

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