抱かれる事で心が育つ … 田辺 誠先生の講演会から

2002年11月

去10月24日「抱かれる事で心が育つ」と言う演題で田辺先生からご講演いただきました。私は抱きしめる事はごく日常当たり前の事として考えていました。

慶応大学小児精神科医、渡辺久子先生のもとに駆け込んで来る子ども達が、親からあるがままの姿を認めて抱きとめてもらえず、生きる事への安心感、愛される事への実感がなく傷ついて、身体症状でその不安を訴えている事例をスライドで映しながら話していただきました。改めて抱くことの重要性を再認識しました。

ご出席の父母の方に感想を書いていただきましたのでご紹介します。

  1. 子どもを抱きしめてあげる事が、子どもを育てていく上でとても大切である事を実感した講演会でした。もうすぐ小学生、お姉ちゃんだからと、大きくなるにつれ抱きしめる回数がへってきた気がします。抱きしめられる事で、自分は愛されている、大切にされている、必要にされている、という自分が生きている意味(価値)を感じ、それが心の安定、健全な精神の育成に繋がるとわかり、もっともっと子どもを抱きしめてあげたいと思うようになりました。貴重なお話を頂きとても勉強になりました。

  2. 建築も基礎が重要なように子育ても心の土台となる乳幼児期がいかに大事か、母親との関係に深く関わっていることを再認識しました。心に余裕がなければできないことで、ゆとりは私の永遠の課題です。

  3. 夫婦間がうまく行っていないと子どもへの接し方が変わって来ると言うお話良く解りました。知らない間に子どもに当たっている自分に気がつきます。「もうお兄ちゃんだから」と言うのは止めて上の子も出来るだけ抱きしめてあげたい。

  4. 仕事のため昼間触れ合う機会の少ない親子一緒の時は、思いっきり抱きしめたくなる。抱きしめる事は子どもにとっても親にとっても幸せなことだと思いました。子どもに優しく接する事甘やかす事どんな時、何をしたらいいのか判断が難しいが、泣いても笑ってもも怒っても、毎日抱きしめて過ごしていきたい。

  5. 「何歳になっても赤ちゃん帰りをする」実際、赤ちゃんを抱っこしていると、優しさや安心感が出てくるような気がして仕事の疲れやイライラも癒されて居る。子どもも同じなのかなと思いました。しっかりと抱きしめてあげることで不安が解消でき、新たな成長を遂げていく手立てになり、親子の強い信頼関係が築き上げられて元気に育ってくれれば良いと思います(父)

  6. 「肌の触れ合い」がどんなに大事なのか解りました。5歳の息子を抱っこするのは大変ですが、手を握ったり頭をなでたりとスキンシップをして、一人で頑張る時の支えになれたらと思います。

  7. たまに「ママー」って抱きついて来る行為に照れを感じながら接して来たが褒める時や叱った後など「抱きしめる」を日常に取り入れたいです。

  8. 日ごろから抱きとめて、目を見ながら話してあげ、特に叱った後は、落ち着いてからひざに乗せるか抱きしめて説明する事を意識して行動してきたがこれらの重要性を再認識できました。

  9. 抱きついた子どもに肩をぽんぽんとされると親も嬉しくて笑みがこぼれます(父)

  10. 「良い子にしなくては」とばかり思って叱ったり、いろいろ言って来ましたが、あるがままを受け入れていけば良いのだと気持ちが軽くなると、子ども達がいとおしくて、抱きしめ涙がこぼれました。


  11. 絵に描いたような良い母親にならなくても親自身も寂しさ孤独があり子ども以上に温かく包まれなくてはと、母親の側に立った話が胸に響いた。

  12. ただ「総てを認めてあげる=何でも言う通りにしてあげる」と言うことではないと思うのですが、どのようにして区別していくのか少し悩んでしまった。

  13. 子どもが大きくなるに連れて楽をしていたが、寝る前やひざに抱っこの時はぎゅっと抱きしめてあげたい。

紙面の都合で重複している内容など、文章を割愛させていただきました事をお許しください。
次回は、11月16日(土曜日)1時 小関先生(小児科医)のグループワークです。お話の内容が違うそうです。是非ご参加を。

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