〔育つ環境の大切さ〕園庭の果物と、自然の中の子ども達

2000年9月

●新園舎が出来た3年前、子ども達に食べさせたくて植えた果物が、今年から次々と実りはじめました。

初めて沢山の実をつけた「いちぢく」が、お盆休み明けの子ども達を待っていました。親指ほどの小さな実は、甘くて、美味しさも格別、「おいしいね一」と、食べてびっくり、毎日木の下で覗き込んでは熟すのを待っています。

「ぶどう」は、消毒を全然しなかったために、病虫害で無惨な有り様。それでも、甘く実った粒を、1つぶずつ、自分で採っては口に人れながら「おいちいー」と、覚えたばかりの言葉を連発している1歳児の瞳の輝きが、嬉しくなります。

もうすぐ「ざくろ」が口を開け、真っ赤なルビーの様な実は、子ども達の口の中で、甘酸っぱい爽やかな秋をはじくでしょう。茶色の「なつめ」もこれからです。

冬から春にかけては、甘くて香りの高い「きんかん」を食べました。「きんかん」は、8月の初めから、青い実を付けはじめ、いまだに白い花を咲かせては、実を生らせつづけている強い木です。

「ゆすらめ」の真っ赤な小さい実は5月「大好きだったよ」と、卒業生が食べに来てくれました。6月は「梅」。7月は「あんず」。37個なったのに、油虫にやられ消毒に失敗して落果。少し残った実は、いつも子ども達を可愛がってくださる、機械やさんのおじさんにあげました。

8月・9月は「ぶどうと、いちぢく」。10月は恒例の「柿狩り」。11月12月は「柚狩り」。青虫を育てた「みかん」も、色づきます。今、旧園舎では、「ひまわりの種」もたべているとか。

子ども達は、季節の移ろいと、白然の巧まざる変化を敏感に感じとりながら、花と、緑と、果物に囲まれたこの園庭で、たくさんの事を学び取りながら、豊かな感性を育てて行ってくれる事でしょう。キリン組さんで飼っていた「鈴虫さん」も、透き通った卵を産んで、さよならしました。

●朝夕、急に冷え込む日があると思いますので、長袖の服と、長ズボンを、ご用意ください。

 

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